144 大晦日によせて
六星占術によると、私の今年の運勢は「再会」を指していました。
これは実際の意味の再会に限らず、新たな出会いをも指しているとか。
そこで、
順位のつけられない、たまゆらデザイン日記「再会」五大ニュース!
*20年振りのNSP(009)
情報はネットから…の時代を実感。
*チック・コリアと握手(029)
当日の朝知ったイベント。BIGな1日だった。
*尾形光琳の『燕子花図』(042、118、044、047)
個人的思い入れが激しい。
*北斎と広重(017、031、035、038、039、085、102、110、126、129、132)
浮世絵版画に関する記事も含めると、おそらく登場回数no.1
そして…
*ブログをはじめたこと
人・モノ・コト。いろいろな偶然必然を感じます。
ご覧になってくださったみなさま、
コメントいただいたみなさま、
本当にありがとうございました。
どうぞ良いお年を!
これは実際の意味の再会に限らず、新たな出会いをも指しているとか。
そこで、
順位のつけられない、たまゆらデザイン日記「再会」五大ニュース!
*20年振りのNSP(009)
情報はネットから…の時代を実感。
*チック・コリアと握手(029)
当日の朝知ったイベント。BIGな1日だった。
*尾形光琳の『燕子花図』(042、118、044、047)
個人的思い入れが激しい。
*北斎と広重(017、031、035、038、039、085、102、110、126、129、132)
浮世絵版画に関する記事も含めると、おそらく登場回数no.1
そして…
*ブログをはじめたこと
人・モノ・コト。いろいろな偶然必然を感じます。
ご覧になってくださったみなさま、
コメントいただいたみなさま、
本当にありがとうございました。
どうぞ良いお年を!
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by tsukinoha
| 2005-12-31 06:02
| 随想
143 美輪明宏のおしゃれ大図鑑

美輪明宏のおしゃれ大図鑑
集英社
2005年
美しいモノに囲まれていれば、あなたは自然に美しくなります。
書店で見かけて、シャレで夫にクリスマスプレゼントということにしました。「おしゃれになってもらおうと思って…」とつまらないジョークを添えつつ、しかし私が読んでみたいからが、バレバレでした(笑)。「おもしろそうと思っていたけど自分の守備範囲でないから」とすでに本書を知っていたという夫も、美輪さんの著書なので、まったく興味がないわけでもなく、めくってくれました。もともと『MORE』という20代前半の女性をターゲットにした雑誌の、連載だったらしいのですが、年齢性別問わずおすすめしたいな〜と思わせる内容。
中原淳一のファッションや資生堂のパッケージ、竹久夢二に、寺山修司、フジ子・ヘミンクとの対談。音楽、文学、シネマなど、幅広いジャンルの「美」を終結させた構成は、ご自身が語っておられるように、アールデコというひとつの美意識を綴った本でもあります。
アールデコの美の数々をピックアップしながら、戦争で失ってしまった美意識の過去への郷愁に留まらず、現代の似非(えせ)の美の数々をビシバシ指摘しながら語ってくれているのが、美輪さん流で清々しい。江戸文化の代表「歌舞伎」の美学にまで話題が及びますが、ビジュアルをふんだんに使用した、単行本にして全226頁オールカラーは、かなり贅沢な一冊です。
アールデコ(1910〜1930年代)とはアール-ヌーボー(19世紀末〜20世紀初頭)の特徴である曲線美の過剰装飾を削ぎ落とし、単純化抽象化し、洗練させた装飾美です。
そして何より注目したいのは、アールデコを遡ると、日本に辿り着くことです。
アールデコ→アール-ヌーボー(新芸術)→ジャポニスム(日本趣味)→江戸の工芸品
19世紀パリ万国博覧会で、はじめて日本の工芸品がヨーロッパの人々の前に披露され、それらが印象派をはじめとしたヨーロッパの芸術の多方に影響を与え、巡り巡って逆輸入されている現象は実に不思議でおもしろいものです。このあたりの核心もきちんと語ってくれています。
しかしこの表1のストライプといい、表4の水玉模様といい、このピンク。さすがの私も最初はちょっと退きました。「さくらいろ」とか「うすべにいろ」という言葉の色目に近かったら…そうしたら殿方も手に取る気が起こるのでは…?女の子向けというふうにターゲットをしぼるには(そのように語られている本だからいいのか)、勿体無い気がする…。
一方、シャレにならないくらいの暴風雪で、秋田の実家の方はすごいことになっている。
ある朝目覚めると50センチの雪だったとか…。
大雪だけならまだしも義父が交通事故で入院していた…。
心配させまいとして連絡をしなかったらしい義母の胸中を思うと心が痛む年末。
▲
by tsukinoha
| 2005-12-28 05:21
| 本
142 まりーちゃんのくりすます
クリスマスにちなんだ絵本を。

まりーちゃんのくりすます
フランソワーズ・作
与田準一・訳
岩波書店
くりすますはちいさなイエスさまがおうまれになった日よ。
まりーちゃんはなかよしのひつじのぽたぽんに教えてあげます。
そしてサンタクロースを待ちわびるぽたぽん。
作者のフランソワーズは1897年フランス生まれ。
マーカーで描いたような素朴な絵がほのぼのとしていて心が温まります。
この本の初版は1953年。日本での第一版は1975年。
文頭に「ぽたぽんは○○します」と持ってくる不思議な?翻訳も、
この本の持ち味になっているような気がします。
そして、デザイナーとして(って自分で言うのって…)見逃せないのは、ページをめくるたび、カラーの見開きと、スミとイエローの単色の見開きが交互に表れるということです。この絵本の全32ページの構成が、面付けで一方は4C(カラー)で、もう一方はスミとイエローの2C刷りであるのがわかります。本の仕上がりサイズ(A5変形)から察するに、おそらく16ページずつ1枚の全紙(裁断されていない大きいままのサイズの紙)で印刷〜製本されたものです。
もう少しわかりやすくお話します。
本は全紙と呼ばれる大きいままの紙で印刷された後、ぱたぱたと折って裁断されます。例えばA4くらいの大きさの紙を半分に3回折って広げると8等分されるのがわかります。菊判、四六版、A全、B全などの全紙の天地左右の比率というのは、大きくは変わりません。よって、8の倍数でページ構成を考えるのが、紙を無駄なく使用して制作できるということがおわかりでしょうか。大抵の本はこの紙取りということを考えて構成されています。つまり…この絵本は紙取りとページネーションの特性をきちん踏まえた上で、編集され作られている、ということです。
8ページの基本の考え方。
スミ=表面
シアン=裏面
と仮定しています。
記号の順に折りすすめると
16ページの本のできあがり。
あ、裁断しないと袋とじのままです。

まりーちゃんのくりすます
フランソワーズ・作
与田準一・訳
岩波書店
くりすますはちいさなイエスさまがおうまれになった日よ。
まりーちゃんはなかよしのひつじのぽたぽんに教えてあげます。
そしてサンタクロースを待ちわびるぽたぽん。
作者のフランソワーズは1897年フランス生まれ。
マーカーで描いたような素朴な絵がほのぼのとしていて心が温まります。
この本の初版は1953年。日本での第一版は1975年。
文頭に「ぽたぽんは○○します」と持ってくる不思議な?翻訳も、
この本の持ち味になっているような気がします。
そして、デザイナーとして(って自分で言うのって…)見逃せないのは、ページをめくるたび、カラーの見開きと、スミとイエローの単色の見開きが交互に表れるということです。この絵本の全32ページの構成が、面付けで一方は4C(カラー)で、もう一方はスミとイエローの2C刷りであるのがわかります。本の仕上がりサイズ(A5変形)から察するに、おそらく16ページずつ1枚の全紙(裁断されていない大きいままのサイズの紙)で印刷〜製本されたものです。
もう少しわかりやすくお話します。
本は全紙と呼ばれる大きいままの紙で印刷された後、ぱたぱたと折って裁断されます。例えばA4くらいの大きさの紙を半分に3回折って広げると8等分されるのがわかります。菊判、四六版、A全、B全などの全紙の天地左右の比率というのは、大きくは変わりません。よって、8の倍数でページ構成を考えるのが、紙を無駄なく使用して制作できるということがおわかりでしょうか。大抵の本はこの紙取りということを考えて構成されています。つまり…この絵本は紙取りとページネーションの特性をきちん踏まえた上で、編集され作られている、ということです。

スミ=表面
シアン=裏面
と仮定しています。
記号の順に折りすすめると
16ページの本のできあがり。
あ、裁断しないと袋とじのままです。
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by tsukinoha
| 2005-12-24 07:01
| 本
141 わすれられないおくりもの

スーザン・バーレイ 作・絵
小川仁央 訳
評論社
1986年
保育園のサンタが保護者と示し合わせて絵本をプレゼントしてくれました。
数週間前、園の先生がセレクトされたものから、「これ」をお願いしていたのですが、昨日娘が包みを開けるまで、本のタイトルをすっかり忘れてました。
さっそくゆず湯の後の読み聞かせとあいなりました。
自分がいつか、長いトンネルの向こうに行ってしまっても、あまり悲しまないように
と言い残して、年老いたアナグマは世を去ります。
子どもの絵本にこの内容のお話とは!と驚きつつ、不覚にも読んでいる私の涙腺がゆるんでしまいました。
こんなとき読み聞かせているのは自分自身だという錯覚におち入ります。
子どもはどう感じていたのでしょうか…。おっと、感想を聞いてはいけないのだった。(by絵本の選び方と与え方講座—ブログ記事064)
*
天国のスタア2005、忘れられない44人
先日放送されていたテレビ番組です。
ほんのひとときでしたが、(この手の番組に縁がないと思っていた)NSPの天野さんがそこにいました。
「洗練されていなくて素朴なんだけど、不思議なオーラを持っていた」
とは南こうせつさんの解説。
パソコンの側で来年の卓上カレンダーの天野さんが笑っています。
「おかあちゃん、この人だれ?」と娘。
「おかあちゃんの好きだった人」(過去形か)
夫には「知らない男の写真飾ってる」と言われました。
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by tsukinoha
| 2005-12-23 06:17
| 本
140 続続・ぬり絵
今じゃパソコンでレイアウトしながら色をつけるという時代になりましたが、
ちょっと前までの色指定は、仕上がった版下にトレーシングペーパーをかけたり、版下のコピーをとったものに、イメージを想像しながら、ぬり絵をして指定をしたものです。
はじめて自作の版下に色指定(スーパーのチラシだった!)をという時、
途方にくれていた私に、
「ぬり絵と思ってやればいいんだよ」
というアドバイスをいただいたのも、かれこれ20年前。
また、
「指定紙は(印刷所への)手紙だと思って大事に書くように」
とも教えられました。
浮世絵版画の時代から受け継がれてきていた手書きの色指定。
しかしDTPにとって変わられた現場は、手書きの指示書の必要がなくなりました。
それを「手間がなくなった」というひとことで片付けてしまっていいのか。
一方で大人のぬり絵が注目されるという現象に、
不思議なものを見ているような感じもしています。
過去の指定紙はことごとく廃棄してしまった。過去のものに執着しないと誓っていたとはいえ、今になってかなり惜しいことをしたのではないか?とも思っている。これは唯一残っていた手書きの製版指定。版下にトレーシングペーパーをかけた上に記入している。
ちょっと前までの色指定は、仕上がった版下にトレーシングペーパーをかけたり、版下のコピーをとったものに、イメージを想像しながら、ぬり絵をして指定をしたものです。
はじめて自作の版下に色指定(スーパーのチラシだった!)をという時、
途方にくれていた私に、
「ぬり絵と思ってやればいいんだよ」
というアドバイスをいただいたのも、かれこれ20年前。
また、
「指定紙は(印刷所への)手紙だと思って大事に書くように」
とも教えられました。
浮世絵版画の時代から受け継がれてきていた手書きの色指定。
しかしDTPにとって変わられた現場は、手書きの指示書の必要がなくなりました。
それを「手間がなくなった」というひとことで片付けてしまっていいのか。
一方で大人のぬり絵が注目されるという現象に、
不思議なものを見ているような感じもしています。

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by tsukinoha
| 2005-12-19 22:01
| デザイン
139 続・ぬり絵
先週、ぬり絵の記事を書いた日だったか、夕方のニュースで「大人のぬり絵が密かにブーム」と報じていました。ブームだったんですねぇ。
さて、昨日、日本の昔話のぬり絵を見つけて即買い。(←娘用にと)
なんと100円ショップです!


話は変わって、
最寄駅の本屋さんが充実するようになって嬉しいかぎり。
でも欲しいものがいろいろありすぎて、こんなとき
「ほんとうに今いちばん自分に必要なのは…」
と悩んだりしてみます。
で、悩みぬいた(?)昨日の一冊。(←自分用です)


光琳図案 芸艸堂 2005年7月19日 初版。
眺めているだけでも楽しい。と思うのは職業病ですかね…。
光琳図案をつかった意匠計画をしようという魂胆ですが、なんかぬり絵にも見えてきました。
同じシリーズで「北斎漫画」「北斎絵本」「冨獄百景」「恵斎略図」がありますが、光琳の意匠がいちばん図案化されて使い易い。(視点がやっぱ職業病…)
本書は当時の絵画の習練がそうであったように、絵手本として本書の模写を重ねて承け継いでいくことで、光琳の画風を学ぶことができますし、もとよりデザインの参考資料としての活用は大きいことと思っております。と、あとがきにあります。
家に帰ってびっくり。昔話と光琳、2册は同じ判型だったのです!
さて、昨日、日本の昔話のぬり絵を見つけて即買い。(←娘用にと)
なんと100円ショップです!


話は変わって、
最寄駅の本屋さんが充実するようになって嬉しいかぎり。
でも欲しいものがいろいろありすぎて、こんなとき
「ほんとうに今いちばん自分に必要なのは…」
と悩んだりしてみます。
で、悩みぬいた(?)昨日の一冊。(←自分用です)


光琳図案 芸艸堂 2005年7月19日 初版。
眺めているだけでも楽しい。と思うのは職業病ですかね…。
光琳図案をつかった意匠計画をしようという魂胆ですが、なんかぬり絵にも見えてきました。
同じシリーズで「北斎漫画」「北斎絵本」「冨獄百景」「恵斎略図」がありますが、光琳の意匠がいちばん図案化されて使い易い。(視点がやっぱ職業病…)
本書は当時の絵画の習練がそうであったように、絵手本として本書の模写を重ねて承け継いでいくことで、光琳の画風を学ぶことができますし、もとよりデザインの参考資料としての活用は大きいことと思っております。と、あとがきにあります。
家に帰ってびっくり。昔話と光琳、2册は同じ判型だったのです!
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by tsukinoha
| 2005-12-18 07:00
| 本
138 今度は忠臣蔵
昨日の昼間です。
窓の外の雄叫びで、陽射しよけのブラインドの隙間を覗くとそこには、ざん切り頭(普通の現代人という意)で黒い羽織を着た赤穂浪士47名の姿が!?
何で場所が銀座の万年橋(の首都高上の公園)なのかわかりませんが、あ、今日は14日なんだということがわかりました。
見れば老若男子(なんて言葉あるのか?)が列を作って出陣の様子。募金箱を持った女子が後を追う。
…どうも歳末の募金のようです。
今日はまたまた広告入稿の新記録を樹立。
10センチ四方。写真、文字情報びっしり。刷色4C(カラー)。
12時に原稿をもらって、色は任せるので2時には入稿したいですと〜!?
担当者とは職場が離れているので電話とFAXで校正のやりとり。データ変換し、メール送信で入稿。ふと沸いて出た大至急に耐えられるフットワークは、社内に製作がないかぎり、無理だろうな…。
クリエイティブからはほど遠い作業、職人に徹します。
微妙な立場ゆえいろいろなことを考えますが…しかし、こんな小さなことが誰かの喜びにつながると思うと…。
仕事があるってありがたい。おてんとさまに感謝。
窓の外の雄叫びで、陽射しよけのブラインドの隙間を覗くとそこには、ざん切り頭(普通の現代人という意)で黒い羽織を着た赤穂浪士47名の姿が!?
何で場所が銀座の万年橋(の首都高上の公園)なのかわかりませんが、あ、今日は14日なんだということがわかりました。
見れば老若男子(なんて言葉あるのか?)が列を作って出陣の様子。募金箱を持った女子が後を追う。
…どうも歳末の募金のようです。
今日はまたまた広告入稿の新記録を樹立。
10センチ四方。写真、文字情報びっしり。刷色4C(カラー)。
12時に原稿をもらって、色は任せるので2時には入稿したいですと〜!?
担当者とは職場が離れているので電話とFAXで校正のやりとり。データ変換し、メール送信で入稿。ふと沸いて出た大至急に耐えられるフットワークは、社内に製作がないかぎり、無理だろうな…。
クリエイティブからはほど遠い作業、職人に徹します。
微妙な立場ゆえいろいろなことを考えますが…しかし、こんな小さなことが誰かの喜びにつながると思うと…。
仕事があるってありがたい。おてんとさまに感謝。
▲
by tsukinoha
| 2005-12-15 05:51
| 随想
137 義経
なんとなく見続けてしまった大河『義経』も終わりました。
面白くて観たというよりは、どんな描かれ方をしているのか、に注目していました。
最終回の義経自害のシーンは・・・でした。仮面ライダー響鬼じゃないんだから・・・。
その点、義経自害の報告を聞いた時の中井貴一の頼朝が良かったです。
全編を通して「新しき国」というのがうるさいくらいに語られています。もともとは清盛が目指そうとしていた「新しき国」(キーワードのように語られていた)を、義経自身も思い描くようになります。最終的には頼朝が目指す国づくりに対しての「新しき国」になっていくのですが・・・なんか現代をも反映しています。
最期の郎党たちとのシーンでも、「例え命を落したとしても、来世、新しき国で」と明るく語りっていました。
関係ありませんが、平清盛夫妻(渡哲也・松坂慶子)が『熟年離婚』ペア(未見ですが)になっていたのがおかしかったです。あのお二人や、義経の母・稲森いずみの常磐が個人的には良かったのと、毎回白石加代子のナレーターが楽しみでした。全編通して義経を見守り続けるうつぼ(上戸彩)の存在がいまひとつでした。
義経の話題は義経展の頃(ブログ記事015・023・024)でも触れましたが、歌舞伎の演目になっているシーンも多いので、その辺は二重に楽しめました。『義経千本桜』をはじめ、『一谷嫩軍記』『影清』『鬼一法眼三略巻』『勧進帳』など。
松平健(弁慶)の『勧進帳』のシーンは見事でした。さすが時代劇の人ですね。
美輪明広の鬼一法眼は異彩を放っていました。あの方が出ると場の空気が変わるのがよくわかります。何かもったいないような感じを残しました。
あ、忘れるところでしたが、タッキーも成長したんじゃないでしょうか。
面白くて観たというよりは、どんな描かれ方をしているのか、に注目していました。
最終回の義経自害のシーンは・・・でした。仮面ライダー響鬼じゃないんだから・・・。
その点、義経自害の報告を聞いた時の中井貴一の頼朝が良かったです。
全編を通して「新しき国」というのがうるさいくらいに語られています。もともとは清盛が目指そうとしていた「新しき国」(キーワードのように語られていた)を、義経自身も思い描くようになります。最終的には頼朝が目指す国づくりに対しての「新しき国」になっていくのですが・・・なんか現代をも反映しています。
最期の郎党たちとのシーンでも、「例え命を落したとしても、来世、新しき国で」と明るく語りっていました。
関係ありませんが、平清盛夫妻(渡哲也・松坂慶子)が『熟年離婚』ペア(未見ですが)になっていたのがおかしかったです。あのお二人や、義経の母・稲森いずみの常磐が個人的には良かったのと、毎回白石加代子のナレーターが楽しみでした。全編通して義経を見守り続けるうつぼ(上戸彩)の存在がいまひとつでした。
義経の話題は義経展の頃(ブログ記事015・023・024)でも触れましたが、歌舞伎の演目になっているシーンも多いので、その辺は二重に楽しめました。『義経千本桜』をはじめ、『一谷嫩軍記』『影清』『鬼一法眼三略巻』『勧進帳』など。
松平健(弁慶)の『勧進帳』のシーンは見事でした。さすが時代劇の人ですね。
美輪明広の鬼一法眼は異彩を放っていました。あの方が出ると場の空気が変わるのがよくわかります。何かもったいないような感じを残しました。
あ、忘れるところでしたが、タッキーも成長したんじゃないでしょうか。
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by tsukinoha
| 2005-12-14 06:02
| 随想
136 誰も知らない、ストリートミュージシャンの行方

フォアシャドウズ
トゥパン
1996年
ジェネオン エンタテインメント
1 ベター・レイト・ザン・ネヴァー
2 カポエラ~ダンス・オブ・ザ・ソウル
3 コンゴ・ゲイシャ
4 クルーサファイ
5 タイム・トゥ・ビリーヴ
6 ザ・スペル
7 フォアシャドウズ
8 パズリング・ジェスチャー
9 サンベイラ
10 カポエラ(ビリンバウ・ミックス)
11 ハング・イン・ゼア
12 カポエラ(アンビエント・ミックス)
*
もう久しく行っていない渋谷のタワーレコード。
井の頭通りの東急ハンズの近くの店鋪から、現在の山手線の線路沿いの場所に移ったばかりの頃の事。たまたま居合わせた時間にイベントがあったので参加、というか覗いてみた。ギターを抱えた異国の男性が美しいファルセットで歌っている。トゥパン?勿論知らない。しかし帰りにはCDを衝動買い。
ブラジルのリオデジャネイロ生まれ。子供の頃に家族でニューヨークに移住。
トゥパンとは、ブラジル・インディアン語で「太陽=神」という意味。インディアンの血を引く彼のミドルネームで、祖母から好んでこの名で呼ばれていたのが、そのまま芸名に。名門ジュリアード音楽院に入学するもスタイルが合わず、ナイトクラブで演奏するように。飽き足らずに、ニューヨークのストリートの一角でパフォーマンスを行うようになると、たちまち彼の回りは黒山の人だかりとなる。たまたま通りかかったオノ・ヨーコが40分も間彼の歌を聴き入っていたというエピソードもあるという。
で、デビューアルバムのプロモーションで来日していたというのが、タワーレコードでの出来事だったのだ。
アルバムの中の『カポエラ』という曲。弓なりの枝に瓢箪がくっついた楽器ビリンバウの伴奏で行うアクロバット的な格闘技の名である。ブラジルのアフリカ人奴隷によってつくられたもので、見つかると死刑にされることから400年間秘密裏に伝えられてきた。音楽とダンスが結びついたのは主人に対するカモフラージュ。1930年代になって教え習うことが合法になったことが、地元民にとっては奴隷開放の自由のシンボルとして捉えられている。
それから半年だったか、1年経った時のこと。
渋谷に用事があった私は、地下道を通って109辺りの出口に向かっていた。そこで聴いた事がある音楽を耳にした。階段を上りつめてそこにで見たものは、ギターを抱えたファルセットの歌声の、ひとりの寂しい異国のストリートミュージシャンの姿だった。
そして…
こうして個人にパソコンが普及して音楽の価値観も変わりかけている。何気なくトゥパンの名を検索してみると、あった。デビューアルバムと、シングルのリリース。しかしそれだけ。どこかの街角で彼は今でも歌っているのだろうか。
▲
by tsukinoha
| 2005-12-11 17:43
| 音楽
135 ぬり絵も文化!
子どもはぬり絵が大好きです。
既製のものでなくとも、鉛筆などでを描いては「塗れ」と迫られ、塗りたいから「絵(線画)を描いて」とせがまれるのが最近の日常。色鉛筆をナイフで削ると何故か心が落ち着く私ですが、気がつくと娘が真似してナイフを握って色鉛筆を(こわ〜っ)削っていたのでどっきりというのも日常。
さて、弐代目・青い日記帳さんのところで、以前から気になっていた、大人のぬり絵が紹介されていたので、私も便乗。
夏頃に店頭で見かけたときは、花鳥画やボタニカルアートだけだったと思ったのが、先日書店で見た時は種類が増えていました。どうも版元も一ケ所でないようです。名画、浮世絵、ステンドグラス…。値段も900円台〜1,000円台くらいでお手ごろ。(というわりには、まだ手に入れてませんが)脳が活性化するなどと謳われていますが、手先を使うこと、集中して作業することで頭スッキリ!というのはよくわかります。私も版下作業に没頭した後はスッキリしたものです。PCオンリーだとモヤッとしますね。
次どんなシリーズが出るのか楽しみです。
数カ月前の新聞で、ぬり絵は文化だというような内容の記事がありました。「きいちのぬりえ」の蔦谷喜一さん関連のものだったと思いますが、(大正生まれの蔦谷喜一さんは、今年の2月に老衰で91歳の生涯をまっとうされたそうです)私の記憶によると、近代ヨーロッパにおいてのぬり絵は、車内などで騒ぐ子供達に与えた遊びとして定着していたと、ありました。
そういえば「文化」とはを明治期に「カルチャー」を訳したものですが、culturerにはもともと育むという意味があるそうですね。ぬり絵は文化と聞くと、なにやら奥深い感じがします。
ぬり絵美術館というのも存在します。
さて、ぬり絵シリーズ、企画した人は偉い!と思いつつ、Illustratorでトレースしたのか、アナログでトレースしてスキャンして製版でラインで撮ったのか、いずれにしても線画を製作した人たちもなかなかの労力だったかと思います。
あるとき、ふと思い立って、アニメ絵を線画化したらどうなるかと思ってIllustratorでトレスしたものの、あまりおもしろくないか〜と思って未完のままの画。ぬり絵替わりの画像にこれを…。

既製のものでなくとも、鉛筆などでを描いては「塗れ」と迫られ、塗りたいから「絵(線画)を描いて」とせがまれるのが最近の日常。色鉛筆をナイフで削ると何故か心が落ち着く私ですが、気がつくと娘が真似してナイフを握って色鉛筆を(こわ〜っ)削っていたのでどっきりというのも日常。
さて、弐代目・青い日記帳さんのところで、以前から気になっていた、大人のぬり絵が紹介されていたので、私も便乗。
夏頃に店頭で見かけたときは、花鳥画やボタニカルアートだけだったと思ったのが、先日書店で見た時は種類が増えていました。どうも版元も一ケ所でないようです。名画、浮世絵、ステンドグラス…。値段も900円台〜1,000円台くらいでお手ごろ。(というわりには、まだ手に入れてませんが)脳が活性化するなどと謳われていますが、手先を使うこと、集中して作業することで頭スッキリ!というのはよくわかります。私も版下作業に没頭した後はスッキリしたものです。PCオンリーだとモヤッとしますね。
次どんなシリーズが出るのか楽しみです。
数カ月前の新聞で、ぬり絵は文化だというような内容の記事がありました。「きいちのぬりえ」の蔦谷喜一さん関連のものだったと思いますが、(大正生まれの蔦谷喜一さんは、今年の2月に老衰で91歳の生涯をまっとうされたそうです)私の記憶によると、近代ヨーロッパにおいてのぬり絵は、車内などで騒ぐ子供達に与えた遊びとして定着していたと、ありました。
そういえば「文化」とはを明治期に「カルチャー」を訳したものですが、culturerにはもともと育むという意味があるそうですね。ぬり絵は文化と聞くと、なにやら奥深い感じがします。
ぬり絵美術館というのも存在します。
さて、ぬり絵シリーズ、企画した人は偉い!と思いつつ、Illustratorでトレースしたのか、アナログでトレースしてスキャンして製版でラインで撮ったのか、いずれにしても線画を製作した人たちもなかなかの労力だったかと思います。
あるとき、ふと思い立って、アニメ絵を線画化したらどうなるかと思ってIllustratorでトレスしたものの、あまりおもしろくないか〜と思って未完のままの画。ぬり絵替わりの画像にこれを…。

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by tsukinoha
| 2005-12-10 05:33
| 芸術全般
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