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たまゆらデザイン日記

374 ブナの森は緑のダム

374 ブナの森は緑のダム_d0009581_6441347.jpgブナの森は緑のダム
1988年
写真・文 太田巌
あかね書房




秋田へ出発する前に、子どもにと思って、なんとなく自然や文化に関連する図書を借りてきました。数週間前のことです。小2には少し難しいので読んであげました。山形の庄内平野に居住する写真家である著者が執筆。四季の森の姿、そこに住まう生きものたち、分布とすみわけからブナの森の文化まで幅広い内容を写真を交えて紹介。大人が読んでも読みごたえあります。

この書籍が出版された80年代後半は、自然保護の声が高まってきた時代でしょうか。今では世界遺産に名を列ねる白神山地(1993年に屋久島と共に自然遺産として登録)でさえも、60年代にすでに林道建設による森林伐採で川の水が変化し、海の漁業までも打撃を受けたということを聞きます。森の変化とは水の変化。川へ、海へと影響を与えます。さらにはブナの木は建材に向かないから杉の木を沢山植林して花粉症を増大させました。

ちょうど1週間前『ミヨリの森』(アニメ)が放送されました。
両親が不仲では祖父母の実家に預けられたミヨリ。都会育ちの11歳の女の子が田舎の自然(森)を通して心を開いてゆき、ダム建設に反対し森を守る・・・といったような内容。合掌造り(1995年世界文化遺産に登録)のある田舎は、岐阜あたりが舞台でしょうか。この地域はブナの自然林がみられる落葉紅葉樹林帯に含まれるようです。大雑把にわけると西日本は照葉樹(カシの森)文化、東日本は落葉樹(ブナの森)文化と言われています。しかし東日本といっても、私が居住する関東平野は照葉樹林帯です。日本の国土の森林率は約60%で、フィンランドの約70%についで世界第2位。
森がつくる水の循環はアニメの作中でも核にあたる部分と思いました。

録画しておいた『ミヨリの森』を娘は何度も観ています。
一人っ子でちょっと我が儘なところ(自分に甘く他人に厳しい)を自分に照らしあわせているようです。放送の前日に起きたお友達とのトラブルで、ちょっぴりブルーになっていました。(現在は仲直りをしました)
「ミヨリみたいに強いけどやさしくなりたい」
そんな風にアニメの見方も変わってきたんだなと思っています。



by tsukinoha | 2007-09-01 06:47 |

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