346 プロフェッショナル 仕事の流儀
もう1週間以上前の話になってしまいますが。
5月22日のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組で、装丁家の鈴木成一氏の仕事を紹介していました。「デザイナー」ではなく「装丁家」ということです。「装丁家」と言えば、昔、菊地信義。今、鈴木成一。
昨今の書店で鈴木氏の手がけた装丁がないことはありません。「装丁がいいなと思って手にとると「鈴木成一デザイン室」の名が・・・」とはよく聞く話。文芸書を中心としたベストセラー本には、たいていこの方のクレジットが入っているといってよいでしょう。以下、番組の内容を感想を交えて・・・。
毎朝5時起き。まずゲラを読むことから1日がはじまる。(個人的な読書している暇なし)
8時に車で事務所へ一番に出勤。北海道出身で満員電車は苦手。
アシスタントがいるが、フィニッシュは必ず自身が手掛けるもよう。
(Mac OS9を使用している!「道具を使い込んでいる」感じ)
基本的に打ち合わせには来ていただく。仕事を受けに行くのではなく、仕事を依頼していただくというスタイル。(昔いた事務所がそうでした)
過去話題になった(売れた)本の装丁と同じようにと、具体的に注文してくる編集者もいるが、そのように作成した装丁の書籍は売れたためしがない。もちろん目立つ=売れるという手法はとらない。
ただ「期待に応えたい」という。その期待とはこれから書籍となる本の中身のこと。そして「ブックデザインには正解があるはずだ」という信念を持っている。中身をどのように訴えるか、探り出す。
鈴木氏はおそらく「3案作りましたがどれにします?」というやり方はしない。コレという確信(正解)をつかむまでつきつめる。といっても時間に余裕があるわけではない。なにしろその数、年間およそ700冊!直感(無意識下の経験の蓄積)を掘り下げていくような仕事のやり方。悩んだ時は作りかけのダミーを側に立て掛けて他の仕事を進める。無意識のうちに見る。(これは私などでもよく行う手法)
究極の1点しか出さないのは、編集者との信頼関係がなければできないし、パーソナルな書籍だからこそ極めることのできる技でもあると思う。クリエイターというより職人的な鈴木成一氏。その志、心構えが、プロフェッショナルでありました。
5月22日のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組で、装丁家の鈴木成一氏の仕事を紹介していました。「デザイナー」ではなく「装丁家」ということです。「装丁家」と言えば、昔、菊地信義。今、鈴木成一。
昨今の書店で鈴木氏の手がけた装丁がないことはありません。「装丁がいいなと思って手にとると「鈴木成一デザイン室」の名が・・・」とはよく聞く話。文芸書を中心としたベストセラー本には、たいていこの方のクレジットが入っているといってよいでしょう。以下、番組の内容を感想を交えて・・・。
毎朝5時起き。まずゲラを読むことから1日がはじまる。(個人的な読書している暇なし)
8時に車で事務所へ一番に出勤。北海道出身で満員電車は苦手。
アシスタントがいるが、フィニッシュは必ず自身が手掛けるもよう。
(Mac OS9を使用している!「道具を使い込んでいる」感じ)
基本的に打ち合わせには来ていただく。仕事を受けに行くのではなく、仕事を依頼していただくというスタイル。(昔いた事務所がそうでした)
過去話題になった(売れた)本の装丁と同じようにと、具体的に注文してくる編集者もいるが、そのように作成した装丁の書籍は売れたためしがない。もちろん目立つ=売れるという手法はとらない。
ただ「期待に応えたい」という。その期待とはこれから書籍となる本の中身のこと。そして「ブックデザインには正解があるはずだ」という信念を持っている。中身をどのように訴えるか、探り出す。
鈴木氏はおそらく「3案作りましたがどれにします?」というやり方はしない。コレという確信(正解)をつかむまでつきつめる。といっても時間に余裕があるわけではない。なにしろその数、年間およそ700冊!直感(無意識下の経験の蓄積)を掘り下げていくような仕事のやり方。悩んだ時は作りかけのダミーを側に立て掛けて他の仕事を進める。無意識のうちに見る。(これは私などでもよく行う手法)
究極の1点しか出さないのは、編集者との信頼関係がなければできないし、パーソナルな書籍だからこそ極めることのできる技でもあると思う。クリエイターというより職人的な鈴木成一氏。その志、心構えが、プロフェッショナルでありました。
by tsukinoha
| 2007-05-30 21:58
| デザイン
S | M | T | W | T | F | S |
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |
最新のトラックバック
以前の記事
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2012年 05月
2012年 03月
2012年 01月
2011年 09月
2011年 01月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2013年 09月
2013年 08月
2012年 05月
2012年 03月
2012年 01月
2011年 09月
2011年 01月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
お知らせ
記事と関連のないコメントやトラックバックは予告なく削除させていただく場合があります。予めご了承ください。