343 フランク・ブラレイ ガーシュウィン
ジョージ・ガーシュウィン
フランク・ブラレイ(p)
2005年
ロシアでのバレエ団入門は、まず身体の均整が整えられているかを見るのと、太りづらい家系でないことを調査するなどの狭き門だそうですが(税金使っているので・・・良く言えば貧富の差なく道が切り開かれるとも)、ピアノもまず手が大きくないとだめですよね。と、まあ私などはそんなことでがっくりすることすら、およびじゃないのですけれどね^^。人気のクラシックの楽曲が入ったピアノ譜面集を入手して、無謀にもラプソディ・イン・ブルーに挑戦中。初心者向け?にアレンジされたヤツです。
シンフォニックジャズ・・・クラシックとジャズのクロスオーバー(byチック・コリア)として高く評価されたラプソディ・イン・ブルー。タイトルのラプソディ(狂詩曲)とは民族的な意味合いが含まれていることから、ジャズをアメリカにおける一「民族音楽」と捉えていたことがが伺えるそうです。作曲者のジョージ・ガーシュイン(1898-1937/38歳の若さで急逝)はニューヨーク生まれのロシア系ユダヤ人の移民の息子。貧しい生活の中、父親はジョージの兄に音楽を学ばせようとピアノを購入するも、実際ピアノに親しんだのは弟のジョージだった。
ラプソディ・イン・ブルーは、自身が弾くピアノと小編成のジャズ・バンド用に約2週間で一気に書き上げた曲。ファーディ・グローフェがオーケストレーションを行なう。後に(ガーシュウィンの死後)大編成の交響楽団用にオーケストレーションしなおした版が現在演奏されているポピュラーなもの。
ここからやっと本題。
ヨーロッパクラシックのブラレイがアメリカのガーシュウィンをリリース。しかもピアノ・ソロ版で。ということだけでも話題性ありという感じがします。JAZZにしては甘い(現代のモダンJAZZを経験済みだとどうしても)し、クラシックにしてはハネ過ぎ?(スウィングしてるし)だし・・・という素朴な疑問もさることながら、80年前のクラシックとジャズのクロスオーバーを再現してくれているブラレイの演奏は、繊細でいて華やかな雰囲気。今日のような5月の爽やかな晴れた空のような。・・・それらはフランスの血だからこそ醸し出せる味わいなのかもしれません。
今のところ輸入版のみのアルバム。ラ・フォル・ジュルネでは同メニューでの演奏もありました。聴かれた方がうらやましい。そのかわりサインをいただきました。ブックレットのブラレイもカッコイイです。もちろん本物もカッコよかったです。
演奏者のフランク・ブラレイは1968年フランス生まれ。
4歳でピアノを始め、10歳でフランス放送フィルとのコンサートでデビューし、その後パリ国立高等音楽院を卒業、1991年、エリザベート王妃国際音楽コンクール優勝し、さらにインターナショナル・ミュージック・アワードを審査員全員一致で受賞、1991年10月、パリでのデビュー・リサイタルを皮切りにヨーロッパ各地で演奏活動を始めたフランスの実力派ピアニスト。
(オフィシャルプロフィールより)
ジョージ・ガーシュウィン
・ジョン・ブラウンのブルース
・ラプソディ・イン・ブルー(作曲者によるピアノ・ソロ版)
・ソング・ブック(全18曲)
・パリのアメリカ人(ウィリアム・ドリーによるピアノ・ソロ版)
・前奏曲 メロディー17番
・前奏曲 4度のノヴェレット
・3つの前奏曲
・2つの調のための即興曲
・2つのワルツ ハ長調
・メリー・アンドルー
・スリー・クォーター・ブルース
・プロムナード−前奏曲
by tsukinoha
| 2007-05-20 12:24
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