たまゆらデザイン日記

330 福田平八郎を語る数学者

「新日曜美術館」の今月は「この人が語る私の愛する画家」と題し各界の著名人に贔屓の画家を語ってもらうという企画のシリーズです。
1回目の4月8日、福田平八郎(日本画家/1892〜1974)を語る数学者・藤原正彦氏の語りがとても印象に残りましたので、記録(箇条書き)しておきたいと思います。〈〉は福田平八郎作の画題名


大学時代、ガールフレンドに付き合って美術館などをめぐるうちに絵を(鑑賞するのが)好きになった。(ご自身は美術の成績は全然ダメだったと言う)
加えて大先輩の数学者・岡潔氏の影響が大きい。曰く、数学の発見は2通りある。
  欧米型・・・インスピレーション
  日本型・・・情緒性
日本の情緒(俳句、日本画など)を知るべし。書店で求めたいくつかの日本画の書籍の中で福田平八郎に出会う。
〈新雪〉は、自然の一部をトリミングしたような不思議な構図。福田平八郎の画は、一部を見せて全体を知る、一部から全体を想像すること・・という数学の定理と同じ。
高校生の時発見したこと。俳句と和歌の違い。
  俳句=絵=自然を切り取る
  和歌=音楽=心を歌い上げる
〈漣〉〈筍〉漣の連続、葉をいっさいかかない竹の絵は、対象をじっくりと見つめないとできない。
日本における学芸はまず文学が圧倒的で次いで数学。と岡潔氏は言っていた。
俳句におけるイマジネーションはオリジナリティ、クリエイティブへとつながる。日本画も同じ。この思索は数学における考えと同じ。抽象と写実の中間ぐらい。数学の考え方も国に個性があって、フランスでは抽象、イギリスや日本では具体性を根に置いた抽象をする。

〈雨〉瓦の雨粒の様子は今落ちて黒ずんでいるもの、すでに乾いて白くなってきたもの・・・と、時間を絵に表わしている。
一部と全体、一瞬と永遠。奥ゆかしく、主張しない。
日本においては古来人間は自然の一部で、一体だった。自然征服で幸福を求めた欧米と異なったところ。身の周りのもの。画題にしても。

現代はグローバリズムと言って効率や能率ばかりを求める。それはいいことかもしれないが、例えば明日から世界中が英語だけを強制するようになって、30年後は英語しか話す必要がなくなる。外国語を勉強する人はいなくなる。便利。しかしそんな地球なら爆発してなくなってしまえばいい。チューリップの花はきれいだけれど世界中の花がチューリップだけになってしまう・・・そんな地球なら爆発してなくなってしまえばいい。
各国、各地方で育まれた文化であるから素晴らしい。言語、方言までも含めて。
何がグローバリズムだ。もっと大事なものがある。
図画工作の時間をもっと大事にして欲しい。日本画なども取り入れたらいいんじゃないか。感受性を育んで欲しい。

藤原正彦氏の語り、視線は、一部を語りつつ全体を指摘する、そのものでした。
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by tsukinoha | 2007-04-18 22:40 | シネマ&TV

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