283 ひとやすみ
ひとやすみ
NSP
キャニオン・レコード
(1974年9月)
1 春はもうすぐ
2 かげふみ
3 なんて空だろう
4 夜
5 仲直り
6 夕暮れ時はさびしそう
7 雪どけ水はつめたくて
8 一片(ひとかけら)の幸せ
9 くちづけ
10 冬がのぞいている
11 雪の精
12 いなかっぺちゃん
13 いい
代表作と言われている「夕暮れ時はさびしそう」が収録されているアルバム。
その他にも「春はもうすぐ」「かげふみ」「雪どけ水はつめたくて」など、みずみずしい青春の抒情を感じさせてくれる名曲揃い。長い影が晩秋の夕暮れを醸し出させているジャケットも印象的。
そして10代の私へとつながっている思い出。
中学3年の必修クラブは、3年連続して第3希望だった。
1年の時は、英語劇クラブ。2年時のおりがみクラブではもくもくと般若面なんか折っていた。
そして3年は日本画クラブ。この年に新任でやってきた美術の先生が日本画を専攻されていたとかで設けられたクラブだった。当時は日本画というジャンルがあるということがわかる程度の状態で、一体何をするのかは皆無だった(だいたい連続して第3希望だったので心情的にはふてくされて、活動に対してかなり消極的な気分だったと思う)。しかし、鉛筆の細密画という方法を教わり、はじめて顔料で着彩し、くさ〜いにかわで絵の具を定着させるという未知の体験に開眼させられた。
何かの折で、私がNSPが好きだという話をしたのだと思う。でも最近ファンになったので、全部の作品を聴いていない云々と・・・すると先生は『ひとやすみ』が録音されたカセットテープを貸してくれた。先生は秋田の出身だった。ラジカセから流れる叙情詩。それはあの頃の自分の“青春”そのもののような気がする。
クラブにはとても絵が上手な子がいて、私は自分の描く絵にいつもコンプレックスを感じていた。それでも先生はこのまま絵を描く方に進んだら?とまで言ってくださる。何故?「私は絶対に絵を描くことには進みません」と言い切っていた。この頃は高校を卒業したら就職するつもりでいたのだ。学校でする勉強ということに対して魅力を感じていなかったし、そんなあいまいな状態で進学できる余裕のある家でないことくらい15才の自分にはわかっていたつもりだった。・・・伝統があるということでは良い就職先に明るかった高校に進学を決めた。
ところが高校生活の3年で私は変わってしまった。数年後、絵は描かないにしても、結果かなりそれに類似した職業に就く事になった。やっとめざすべき修行がはじまったのだ。専門学校時代に一度だけ先生を訪ねて母校を訪れた。「絶対に○○しません」迂闊に言葉にだすものではないなぁ、などと思いながら再会のひとときを楽しんだ。
そして・・・
先生はもうとっくに学校を変わってしまい、以来お会いする機会もなくしてしまった。
最後に、サミエル・ウルマンの『青春』という詩の一遍を。
青春とは人生のある期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ。
NSP
キャニオン・レコード
(1974年9月)
1 春はもうすぐ
2 かげふみ
3 なんて空だろう
4 夜
5 仲直り
6 夕暮れ時はさびしそう
7 雪どけ水はつめたくて
8 一片(ひとかけら)の幸せ
9 くちづけ
10 冬がのぞいている
11 雪の精
12 いなかっぺちゃん
13 いい
代表作と言われている「夕暮れ時はさびしそう」が収録されているアルバム。
その他にも「春はもうすぐ」「かげふみ」「雪どけ水はつめたくて」など、みずみずしい青春の抒情を感じさせてくれる名曲揃い。長い影が晩秋の夕暮れを醸し出させているジャケットも印象的。
そして10代の私へとつながっている思い出。
中学3年の必修クラブは、3年連続して第3希望だった。
1年の時は、英語劇クラブ。2年時のおりがみクラブではもくもくと般若面なんか折っていた。
そして3年は日本画クラブ。この年に新任でやってきた美術の先生が日本画を専攻されていたとかで設けられたクラブだった。当時は日本画というジャンルがあるということがわかる程度の状態で、一体何をするのかは皆無だった(だいたい連続して第3希望だったので心情的にはふてくされて、活動に対してかなり消極的な気分だったと思う)。しかし、鉛筆の細密画という方法を教わり、はじめて顔料で着彩し、くさ〜いにかわで絵の具を定着させるという未知の体験に開眼させられた。
何かの折で、私がNSPが好きだという話をしたのだと思う。でも最近ファンになったので、全部の作品を聴いていない云々と・・・すると先生は『ひとやすみ』が録音されたカセットテープを貸してくれた。先生は秋田の出身だった。ラジカセから流れる叙情詩。それはあの頃の自分の“青春”そのもののような気がする。
クラブにはとても絵が上手な子がいて、私は自分の描く絵にいつもコンプレックスを感じていた。それでも先生はこのまま絵を描く方に進んだら?とまで言ってくださる。何故?「私は絶対に絵を描くことには進みません」と言い切っていた。この頃は高校を卒業したら就職するつもりでいたのだ。学校でする勉強ということに対して魅力を感じていなかったし、そんなあいまいな状態で進学できる余裕のある家でないことくらい15才の自分にはわかっていたつもりだった。・・・伝統があるということでは良い就職先に明るかった高校に進学を決めた。
ところが高校生活の3年で私は変わってしまった。数年後、絵は描かないにしても、結果かなりそれに類似した職業に就く事になった。やっとめざすべき修行がはじまったのだ。専門学校時代に一度だけ先生を訪ねて母校を訪れた。「絶対に○○しません」迂闊に言葉にだすものではないなぁ、などと思いながら再会のひとときを楽しんだ。
そして・・・
先生はもうとっくに学校を変わってしまい、以来お会いする機会もなくしてしまった。
最後に、サミエル・ウルマンの『青春』という詩の一遍を。
青春とは人生のある期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ。
by tsukinoha
| 2006-11-18 07:06
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