212 リターン・トゥー・フォーエバー
リターン・トゥー・フォーエバー
1972年 ECM
1.リターン・トゥ・フォーエバー
2.クリスタル・サイレンス
3.ホワット・ゲーム・シャル・ウィ・プレイ・トゥデイ
4.サムタイム・アゴー〜ラ・フィエスタ
チック・コリア(el.p)フローラ・プリム(vo,perc)ジョー・ファレル(fl,ss)スタンリー・クラーク(ei.b,b)アイアート・モレイラ(ds,perc)
ジャンルを超えて聴かれるべき1枚とはこのアルバムのことを言うのかもしれない。
30年以上前のものとは思えないくらい新鮮。現代のものが新しくて昔のものが古いだなんてとても迂闊に言えるものでないことがわかる。
私が最初に聴いたのは(なにしろリアルでは小学生だったので)20代(80年代)になってからだったけれど、瞬間、それまで自分が聴いていた音楽すべてが生温いものに感じてしまった。
昭和47年のスイングジャーナル誌に、「リターン・トゥ・フォーエバー」という新しいコンボの登場によって、70年代のジャズの新しい波がまぎれもなく明確な形をととのえた・・・「JAZZ NOVA チックコリアとジャズの新しい波」と特集が組まれている。美を求めて永遠への再訪は、ブラジル生まれのパーカッショニスト、アイアートとフローラと、ジャズブルースのスタンリー、ブラジルとバリバリのジャズのリズムのぶつかり合いが、新しい音楽が生まれるきっかけとなったと記されている。
僕としてもこれまでの最高の出来と思っているんだけど、信じ難いことなんだが、あの音楽はすべてたった一度の録音で出来上がったものなんだよ。(チック談)
なんですと〜!
チック・コリアは1941年マサチューセット州の生まれ。父はイタリア人、母はコルシカ島出身。ジャズトランペッターだった父親の影響でピアノを始める。子どもの頃からスペイン音楽やラテン音楽に強い関心があったというチックは、モンゴ・サンタマリア楽団(ユースケ・サンタマリアの名付けはこの方から)でプロとしての音楽活動をスタート。スタンゲッツのバンド(67年)、マイルス・デイビスバンドへの参加(68年)。退団後、フリージャズバンド「サークル」を経ての「リターン・トゥー・フォーエバー」結成(72年)。前述の通り画期的な成功を収めた。
チック・コリアという音楽家を語るとき、まず驚かされるのはその音楽性の多彩さだろう。しかしそれらのひとつひとつを吟味するなら、彼が常にジャズをベースにあらゆる音楽的な要素をそこに取り込みながら独自の世界を発展させてきたことに気付くはずだ。これこそがコリアの音楽的魅力である。(洋泉社『ジャズを放つ』1990年刊より抜粋)
ちょうど1年前のインストア・イベントの時(ブログ記事029)、チック・コリアは、「クロスオーバー」ということを大事にしたい云々と確か言っていた。ジャンルを超える音楽・・・まさにチック・コリアの魅力であると思う。後に名曲と謳われるようになる「クリスタルサイレンス」や、「サムタイム・アゴー」、「ラ・フィエスタ」は、その後ある時はゲイリー・バートンとのデュオ、またある時はピアノインプロビゼーション、アコースティックバンドと、別のかたちで顔を出してくれる。生きもののように姿を変えた一曲一曲の、新たな魅力を発見する喜びを私たちにもたらしてくれるかのように。
1972年 ECM
1.リターン・トゥ・フォーエバー
2.クリスタル・サイレンス
3.ホワット・ゲーム・シャル・ウィ・プレイ・トゥデイ
4.サムタイム・アゴー〜ラ・フィエスタ
チック・コリア(el.p)フローラ・プリム(vo,perc)ジョー・ファレル(fl,ss)スタンリー・クラーク(ei.b,b)アイアート・モレイラ(ds,perc)
ジャンルを超えて聴かれるべき1枚とはこのアルバムのことを言うのかもしれない。
30年以上前のものとは思えないくらい新鮮。現代のものが新しくて昔のものが古いだなんてとても迂闊に言えるものでないことがわかる。
私が最初に聴いたのは(なにしろリアルでは小学生だったので)20代(80年代)になってからだったけれど、瞬間、それまで自分が聴いていた音楽すべてが生温いものに感じてしまった。
昭和47年のスイングジャーナル誌に、「リターン・トゥ・フォーエバー」という新しいコンボの登場によって、70年代のジャズの新しい波がまぎれもなく明確な形をととのえた・・・「JAZZ NOVA チックコリアとジャズの新しい波」と特集が組まれている。美を求めて永遠への再訪は、ブラジル生まれのパーカッショニスト、アイアートとフローラと、ジャズブルースのスタンリー、ブラジルとバリバリのジャズのリズムのぶつかり合いが、新しい音楽が生まれるきっかけとなったと記されている。
僕としてもこれまでの最高の出来と思っているんだけど、信じ難いことなんだが、あの音楽はすべてたった一度の録音で出来上がったものなんだよ。(チック談)
なんですと〜!
チック・コリアは1941年マサチューセット州の生まれ。父はイタリア人、母はコルシカ島出身。ジャズトランペッターだった父親の影響でピアノを始める。子どもの頃からスペイン音楽やラテン音楽に強い関心があったというチックは、モンゴ・サンタマリア楽団(ユースケ・サンタマリアの名付けはこの方から)でプロとしての音楽活動をスタート。スタンゲッツのバンド(67年)、マイルス・デイビスバンドへの参加(68年)。退団後、フリージャズバンド「サークル」を経ての「リターン・トゥー・フォーエバー」結成(72年)。前述の通り画期的な成功を収めた。
チック・コリアという音楽家を語るとき、まず驚かされるのはその音楽性の多彩さだろう。しかしそれらのひとつひとつを吟味するなら、彼が常にジャズをベースにあらゆる音楽的な要素をそこに取り込みながら独自の世界を発展させてきたことに気付くはずだ。これこそがコリアの音楽的魅力である。(洋泉社『ジャズを放つ』1990年刊より抜粋)
ちょうど1年前のインストア・イベントの時(ブログ記事029)、チック・コリアは、「クロスオーバー」ということを大事にしたい云々と確か言っていた。ジャンルを超える音楽・・・まさにチック・コリアの魅力であると思う。後に名曲と謳われるようになる「クリスタルサイレンス」や、「サムタイム・アゴー」、「ラ・フィエスタ」は、その後ある時はゲイリー・バートンとのデュオ、またある時はピアノインプロビゼーション、アコースティックバンドと、別のかたちで顔を出してくれる。生きもののように姿を変えた一曲一曲の、新たな魅力を発見する喜びを私たちにもたらしてくれるかのように。
by tsukinoha
| 2006-05-24 21:55
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