たまゆらデザイン日記

477 勇気をもって、ゆっくり行け

2日夜のNHKプロフェッショナル仕事の流儀は水泳コーチの平井伯昌氏でした。言わずと知れたメダリスト北島康介選手・中村礼子選手のコーチです。

もともとは選手だった平井氏でしたが、努力は報われずマネージャー転向を命ぜられます。悔しさを押してマネージャーに臨む大学時代。しかし自分が手がけた選手の記録が伸びる・・・そしてコーチ業に開眼。その後就職内定を断り都内のスイミングクラブに就職。メダリストを育てることが夢に。勝てる選手とは真面目なこと。孤独で単調な練習に絶えられるのはそれ以外の何ものでも無い。出会った当時の北島は身体も細く、レース自体もそんなに強いとは言えなかった。しかし目を見て「この子はいける!」と感じた。

競技前の指示は短く適格にというのがモットー。
はじめてのオリンピックだったシドニー大会。コーチ自身が場の緊張感に押され、過った指示を出してしまう。結果予選敗退。コーチは北島に頭を下げたそうだ。信頼関係が第一。だからコーチ自身の少しの乱れが即先取に影響を与えてしまう・・・そうやって、コーチ自身も成長してゆく。



北島が得意とするのは大きな泳ぎを活かせる200m。北京オリンピックを前にして、改良が必要とされる100mをどうするのかが課題だった。試行錯誤の末、「100mと200mの泳ぎは違う」という自身の常識の枠をはずす。そうして200mのような大きな泳ぎを100mで実現するということに辿り着く。理想の泳ぎが完成されていった。

ところがオリンピック本番、準決勝で北島は予選よりタイムを落としてしまう。予想外のライバルの出現に“勝ち”を意識してしまい、前半ストロークの多い泳ぎをでピッチを上げ(その方が早く泳げる気になれるという)後半失速した・・・完成されたフォームを崩すというになってしまった。迎えた決勝当日。試合前のウォーミングアップで、コーチは北島にまず大きなストロークで泳がせ、次に早いピッチで泳ぐ指示を出す。両方のタイムが変わらないことを告げたのだ。
そして最後の指示。

「勇気をもって、ゆっくり行け」

結果、準決勝の前半19ストロークが、決勝では16ストロークだったことにコーチ自身も驚いたという。それは完璧に完成された泳ぎだった。



後日、ある番組で、北島選手が「頭ではわかっているのだけど、あのときの泳ぎを(身体が)よく憶えていない・・・」というようなことを言っていました。北島自身は無心状態だったのでしょうか。
一言一句、常に選手のことを考えているコーチと、真直ぐに耳を傾ける北島選手のあいだには、図り知れない信頼関係があるのだろうと強く感じました。それにしても目を見て「この子だ!」とは、コーチの第六感というんでしょうか。すごすぎます。平井コーチあっての北島なんだな〜ということをしみじみ感じました。
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by tsukinoha | 2008-09-03 19:57 | シネマ&TV

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