たまゆらデザイン日記

402 特別展 川瀬巴水〈後期〉

先日の講演会ではどこからあれだけの人数が(愛好家が潜んでいるのか?地元民だけなのか?かなりのご高齢の方もいらした)出没したのかと思うほどの盛況振りではありましたが、館内は相変わらず混雑とは無縁で、なんてもったいない(贅沢とも言う)とついつい思ってしまいます。小春日和の日曜は、映画の方も、もう一度観たくて(過去に2度観ている)、今度は娘を連れての来館。

さて、展示の方は一部の作品をのぞいて、総入れ替え。
版下絵とのセットでの展示も入れ替わりました。図録から作品の一例を出してみましょう。「森ヶ崎乃夕陽」ですが・・・わかりますか?どちらが版画でどちらが版下絵なのか。
(左:版下絵・水彩画/右:版画)
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また、肉筆画しか存在していない「森ヶ崎雪晴乃夕」(上)は、個展出品用だったらしいです(解説から憶測)。

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版下絵では横位置に描いている絵(左)を、版画(右)ではトリミング(版下絵に鉛筆で位置が記されている)してある「亀戸の藤」では、限りなくデザイナーの眼に近い巴水の視点に大変興味深いものがありました。
他にもお馴染みの「東京二十景・馬込の月」や、美人画の「ゆく春」、「朝鮮風景シリーズ」などなど見所満載です。


さて、師である鏑木清方が語ったとされる逸話があります。
〈川瀬が志してかこふとするのは、油絵や鉛筆画や日本画でも妙な曲をとったいわゆる肖像画でもなく、対象となる人のありのままの姿、ふだんの生活、それに依ってのみ見られるところの真実の人間を絵にしようといふのらしい〉(図録解説より)
単に旅情を誘うとか、色がきれいとかでなく、景色の中に生活する人々の空気を感じさせる。肉筆においてのの個を取り払うことで、作為を消したような浮世絵版画が巴水の魅力ではないか・・・そんなふうに私は感じます。

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帰り道、博物館を出てバス通りを臼田坂方面にしばらく歩いて、いくつもある細い道のひとつに入りました。
写真は巴水の洋館があった付近の、馬込の平張(今でも町会名として残っています)地区。小学校への坂を下る娘。このあと公園に居合わせた同級生の男子と日が暮れる間際まで遊んでいました。

展覧会は今度の日曜日までです。
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by tsukinoha | 2007-11-27 17:19 | 展覧会

日々のよろずデザイン観
by tsukinoha
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