たまゆらデザイン日記

383 大正シック展(静岡県立美術館)

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春から夏にかけて東京都庭園美術館で開催だった展覧会の巡回展が静岡県立美術館で開催中。たまたま訪れたらこの会期だったという巡り合わせの妙もまた楽し。

画像は同じ素材を使用して庭園美術館とは微妙にデザインを変えたチラシ。この中村大三郎の『婦女』(1930)はおよそ70年ぶりの里帰りだそうですが、それにしても江戸期の浮世絵版画といい、ホノルル美術館の所蔵品に日本ものが豊富なのに驚かされます。

娘は華風の『海辺の二少女』(1920)の作品の前で立ち止まっていました。海辺で洋装と和装のふたりの少女が腰を下ろしている風景。そばにはコスモスが揺れています。女の子がいかにも好きそうな甘〜い雰囲気の大きな絵・・・私も惹かれました(爆)。
コスモスは今でこそ「秋桜」などと書かれ私たちが慣れ親しんでいる花ですが、明治時代に渡来したこの外来種、当時はさぞかしモダンな花だったのでは・・・。そして花言葉は〈少女の純真〉〈乙女の純潔〉。そんな視点でこの作品を観てみると、コスモスの花は少女たちの象徴でもあり、時代の象徴でもあるんだな〜と思ってしまいます。そんな推測をしながら観るのも、展覧会の醍醐味のひとつ。
(コスモス・・・メキシコの高原地帯が原産地。18世紀末にスペイン・マドリードの植物園に送られ、そこでコスモスと名付けられた。キク科)

こうして絵画や工芸を通して大正期を観てみると、この時代にしかない独特の空気を感じます。ハート文様の女性の羽織など、斬新なきもののデザインにも度胆を抜かれました。固定観念に縛られない豊かな発想・・・とでも言うのでしょうか。でもこれは〈文様や絵画を着る〉という、世界でも例を見ない過去の下地があったからこそとも感じます。

庭園美術館のあの空間で観ていたらもっと違っていたんだろうな・・・とついつい思ってしまいましたが、都内だけでなく巡回展があることに意義を感じました。
会期中のイベントには、フロアレクチャー、シルクスクリーンの実技講座、子ども鑑賞講座、お煎茶サービスなどが用意されていて、美術館のがんばっている様子を伺い知ります。


静岡県立美術館についてはまた後日追記します。
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by tsukinoha | 2007-09-28 05:56 | 展覧会

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