たまゆらデザイン日記

226 高島野十郎展

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三鷹美術ギャラリーで開催中の「高島野十郎展」に行ってきました。
チケットを購入する受付。娘の姿を見て「三鷹市内の小学校ですか?」と聞かれてたので「いいえ」と答えると、「市内の小学校で無料で配布されているものです。お母さんと楽しんで観てきてね」そのひとことと、いただいた三つ折りの小冊子、それだけでもはるばる出かけたかいがあるというものです。
開催中の「高島野十郎展」は、福岡県立美術館と三鷹美術ギャラリーの巡回で、没後30年、展覧会としてはじめて大々的に催されたものです。


一体、高島野十郎とは何者なのか・・・。
「世の画壇と全く無縁になる事が小生の研究と精進です」
生前、どの画壇にも属せず、ほぼ無名であったと思われる画家がその名を世間に知られるようになるのは、最初に福岡県立美術館で回顧展があった没後20年にあたる昭和61年。少し遡った昭和55年にひとつの作品が展覧会の壁に飾られていたのを現・福岡県立美術館の学芸員の方に「発見」されてからだそうです。そしてさらに時を隔てた今年、没後30年。


明治23年、福岡県久留米市に生まれる。本名は弥寿(やじゅ)。東京帝大農学部水産学科を首席で卒業。周囲の期待に反して画家の道を志す。昭和36年(70歳)に都心を離れて千葉県柏市の田園のなかにアトリエを建てる。昭和50年(85歳)野田市の老人ホームで息をひきとる。


ただただ、このような画家が現代に存在していたことに驚きます。
袈裟姿の自画像、静物、風景、日月、蝋燭の炎・・・野十郎はいっさいの画に解説をつけなかった。克明な写実に臨むことを「慈悲」であると説明していたそうです。それはまるで禅そのものへの問いかけのようでもあり(厳格な九州の旧家の影響/若き頃より仏門に親しんでいあた)、通り一遍の感想を受けつけさせないようななにかが潜むようです。そして、気がつくと強力な引力にすっかり引きずり込まされている・・・そんな気分にさせられ、すっかり打ちのめされてきました。


まずは入り口の自画像から圧倒されます。最後まで手離さなかったという水産学の研究のための魚介類の観察の精巧なスケッチも印象的でした。娘の気にいりは「お皿ガッシャ〜ン!」(割れた皿)だとのこと。
展示の後半は、柏で過ごした日々に描かれたという「月」「蝋燭」の連作が続きます。電気も水道もひかず、蝋燭の火で過ごしたという頃の(池には蓮も栽培していたそう)です。
暗い照明のなか10点ほどの蝋燭が照らされていました。そして最後は絶筆の睡蓮の花。蓮の花に抱かれて仏に帰依したと言うのでしょうか。
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by tsukinoha | 2006-06-28 22:58 | 展覧会

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