たまゆらデザイン日記

221 花鳥 愛でる心、彩る技〈若冲を中心に〉第3期

梅雨特有のどんよりした空模様。
しかし、ふだんデスクワークの私にとってはそんな空気さえもみずみずしく感じます。今月〜来月は製作物が大変多く(それ自体はありがたいことなんですが)、そんな時はやはり「風」が欲しくなります。短時間で密度の濃い若冲「動植綵絵」を嗜むことができるのは、なんて贅沢な時間なのでしょうか。しっとりと落ち着いた皇居の緑とともに身体に染み渡り、心身に新しい空気を吹き込むことがができたようです。
出かけた時間帯が良かったのか、前回2回よりは人の波が落ち着いていました。


今回は若冲が影響を受けた流れ・・14〜16世紀(元、明、清)の中国絵画とともに味わう「動植綵絵」です。なかでも若冲や応挙(円山)に影響大だったと言われる、沈南蘋(しんなんぴん)の絵巻があったのには、感動しました。当時の(江戸以前まで)ステイタスだった中国からの文人の流れ、「拙を尊ぶ」という思想、絵を通してしばし浸ってみました。


第3期の「動植綵絵」の展示は「梅花小禽図」「秋塘群雀図」「紫陽花双鶏図」「老松鸚鵡図」「芦鵞図」「蓮池遊魚図」の6点。小品ながらも、若冲の魅力溢れる作品群です。
中国からの花鳥画(この場合は思想ではなく、描かれたアイテムとしての意)の流れで追っていくと、若冲がいかに風変わりな花鳥画を描いていたのかがわかります。
d0009581_783070.jpg
コピー&ペーストを繰り返したような「秋塘群雀図」。意図的にでしょうか、白い雀が混じっています。これは若冲自身でしょうか・・・?社会の流れに沿ってはいるんだけれども、自分だけは何か違和感を持っているような・・・なんて勝手に解釈してしまいそうな絵です。
d0009581_791470.jpg
老松に何故か鸚鵡。これもとっても不思議で魅惑的。
近所で野生化した緑のインコを見かけることがありますが、やっぱり日本の風景に異質な呈を醸し出しますが、同じ様な空気感です。老松という年季の入った保守的な景に、新参者が溶け込む様そのものを描いたように感じます。
d0009581_794390.jpg
前回の「菊花流水図」といい、どこの空間から描いているのか?の「蓮池遊魚図」。泥沼から美しい花を咲かせる蓮花は、仏教の教えの象徴の花でもあります。江戸以前の絵画に描かれている植物は、ほぼ、背景に意味の暗示を含んでいるそうなのですが、それは意図して描くというよりは、自然とそうあるという風に言うべきでしょうか。咲き誇る花に、朽ちかけた葉、そのなかでいきいきと泳ぐ魚たち。輪廻さえ感じさせるようです。「今度『動植綵絵』は宗教画のように見えた」(by『日本数寄』松岡正剛)の発言が少しわかるような気がしました。
蓮の水墨の屏風絵や、襖の花弁図にと、若冲は蓮の花もよく描いています。
[PR]



by tsukinoha | 2006-06-17 07:14 | 展覧会

日々のよろずデザイン観
by tsukinoha
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

最新のトラックバック

試合で勝つための“8つの..
from オリンピック総合コーチが教え..
もう中学生 最新情報 -..
from Nowpie (なうぴー) ..
ペニーオークション詐欺
from ペニーオークション詐欺
保育士の求人
from 保育士の求人
ルービンシュタインのシュ..
from クラシック音楽ぶった斬り
皇室の名宝ー日本美の華 ..
from Art & Bell by ..
バドミントン練習 バドミ..
from バドミントン練習 バドミント..
道路地図
from 道路地図
ミネラルウォーター
from ミネラルウォーター
阿修羅さま
from 裕子ねーんね

お知らせ

記事と関連のないコメントやトラックバックは予告なく削除させていただく場合があります。予めご了承ください。

検索

ブログジャンル

画像一覧