たまゆらデザイン日記

190 花鳥 愛でる心、彩る技〈若冲を中心に〉第1期

私たちが普段何気なく使っている「花鳥画」「風景画」「人物画」「山水画」・・・etcのジャンル用語は明治以降作られたものです。絵を観賞するとき、無意識の中にこれら近代以降の思想が下地にあるというわけですね。「花鳥」と言えば、言葉の通り、花と鳥、画題そのものを指しているわけですが、「鳥」の意の中には、虫・魚貝・動物のような、(植物以外の)生きとし生けるものすべてが含まれています。
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宮内庁三の丸尚蔵館で開催中の展覧会、『花鳥 愛でる心、彩る技〈若冲を中心に〉』の第1期。桜のまだ残っている時期に、どうにかこうにか行くことが叶いました。
三の丸尚蔵館は大手門からすぐ。しかも無料。但し展示スペースはとても小さいので、普通だったら一気に公開可能の三十幅からなる『動植綵絵』も、5期に渡ってゆっくりと公開されます。

図録や書籍などでしか見たことがなかった『動植綵絵』は、想像していたよりも大きくてびっくりした、というのがまずはじめの感想です。「驚くほどの薄塗りである」こと、「バロックでもシュルレアリスムでもない」(by松岡氏)との指摘・・その事実を、肉眼で確かめたかった私には、ガラス越しの数十センチの距離がちょっとうらめしかった(笑)。


d0009581_21263759.jpg〈1期のこの一枚〉
『老松白鶏図』の背景の深い緑の表情の松と白鶏のコントラスト、『南天雄鶏図』のまばゆい紅に圧倒されながら、初回、忘れ難かったのは、なんといっても、『雪中錦鶏図』(左)のまったりとした雪の質感。こんな表現をする若冲とは一体どんな人物だったのだろうかと、改めて思いを馳せます。

展示は、狩野常信の屏風絵や、『椿花図譜(ちんかずふ)』に続いて、最後の締めが若冲の『動植綵絵』という並び。余談ながら、ちょうど3年前に展覧会で観た『百椿図本之巻』(狩野山楽/江戸時代/根津美術館所蔵)の素晴らしい椿の数々をふと思い出しました。


若冲の背景にある、思いがけず豊かだった江戸文化の匂いまでもを感じる展覧会。
次回も楽しみです。
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by tsukinoha | 2006-04-12 21:39 | 展覧会

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