148 博物館に初もうで
家族を道連れに東京国立博物館へ。
目当てはこの時期に展示中の長谷川等伯筆『松林図屏風』(16世紀末)。(1/29まで)
新しい年のはじまりの展示。余談ですが、松がめでたいとされるのは、古代の人々が、冬になっても枯れることのないこの常緑の木に、永遠の生命を感じ見てとっていたところからはじまると言われています。
8日の東京は冬晴れの気持ちのいい天候に恵まれました。
日曜でも人がまばらで、贅沢な空間が繰り広げられている、常設展のみ開催の日の東京国立博物館。
本館のベンチで空を見上げると青い空がどこまでも続いていて、いつまでもいつまでもこのままでいたくなる…のを振り切って、いざ館内へ。
「日本を代表する水墨画」と言われた時、日本の水墨画の祖と言われる雪舟の画よりも、等伯の『松林図屏風』を指す人が多いそうです。もっとも、目に見えない空気の表現、(余白と呼ばれるものですね)に挑戦したと指摘されるこの松林の画は、日本の水墨画のひとつの到達点を極めたとも言わしめています。
国宝室と名付けられた本館の一室に鎮座しておりました。
ほどよく保たれた館内の温度のせいか、ほのかな照明のせいか、屏風の立体の陰影のせいか、湿度という皮膚感覚で味わう、静まりかえった松の林。
「墨に五彩あり」。
モノトーンに色彩を見るというのは、一を知って十を知るという禅の感覚につながっているのでしょうか。禅とともに中国から入った水墨(山水)画。
6歳の子の意見を聞くと…
もりのなか。
まつの木。
とのこと。この年齢だと「松」の木の名前を知っているとか、この絵が「松」に見えたんだとか、もりのなかにいる、そんな感じ方ができるものなのか、などと子どもの感想も楽しみのひとつだったりします。
*
本館だけで2時間以上かけて、その後念願の法隆寺宝物館へ。でも結構くたびれモード。
結局東洋館はまたまたお預けに。しかし420円の価値は十分すぎるくらいでした。
目当てはこの時期に展示中の長谷川等伯筆『松林図屏風』(16世紀末)。(1/29まで)
新しい年のはじまりの展示。余談ですが、松がめでたいとされるのは、古代の人々が、冬になっても枯れることのないこの常緑の木に、永遠の生命を感じ見てとっていたところからはじまると言われています。
8日の東京は冬晴れの気持ちのいい天候に恵まれました。
日曜でも人がまばらで、贅沢な空間が繰り広げられている、常設展のみ開催の日の東京国立博物館。
本館のベンチで空を見上げると青い空がどこまでも続いていて、いつまでもいつまでもこのままでいたくなる…のを振り切って、いざ館内へ。
「日本を代表する水墨画」と言われた時、日本の水墨画の祖と言われる雪舟の画よりも、等伯の『松林図屏風』を指す人が多いそうです。もっとも、目に見えない空気の表現、(余白と呼ばれるものですね)に挑戦したと指摘されるこの松林の画は、日本の水墨画のひとつの到達点を極めたとも言わしめています。
国宝室と名付けられた本館の一室に鎮座しておりました。
ほどよく保たれた館内の温度のせいか、ほのかな照明のせいか、屏風の立体の陰影のせいか、湿度という皮膚感覚で味わう、静まりかえった松の林。
「墨に五彩あり」。
モノトーンに色彩を見るというのは、一を知って十を知るという禅の感覚につながっているのでしょうか。禅とともに中国から入った水墨(山水)画。
6歳の子の意見を聞くと…
もりのなか。
まつの木。
とのこと。この年齢だと「松」の木の名前を知っているとか、この絵が「松」に見えたんだとか、もりのなかにいる、そんな感じ方ができるものなのか、などと子どもの感想も楽しみのひとつだったりします。
*
本館だけで2時間以上かけて、その後念願の法隆寺宝物館へ。でも結構くたびれモード。
結局東洋館はまたまたお預けに。しかし420円の価値は十分すぎるくらいでした。
by tsukinoha
| 2006-01-09 19:50
| 展覧会
S | M | T | W | T | F | S |
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |
最新のトラックバック
以前の記事
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2012年 05月
2012年 03月
2012年 01月
2011年 09月
2011年 01月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2013年 09月
2013年 08月
2012年 05月
2012年 03月
2012年 01月
2011年 09月
2011年 01月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
お知らせ
記事と関連のないコメントやトラックバックは予告なく削除させていただく場合があります。予めご了承ください。