たまゆらデザイン日記

118 特別展 国宝燕子花図  光琳 元禄の異才

「やっと出逢うことができた」

三年越しの思いが一気に吹き出し、胸が高鳴ります。
以前、燕子花と花菖蒲とあやめとアイリスのことを書き綴っていた一連の件には、個人的な、ある背景と思いがあります。ブログ記事044の右側の見開きの本は私が手がけた仕事の1頁なのです。



根津美術館で今日まで開催中の、「特別展 国宝燕子花図  光琳 元禄の異才」に行って参りました。
思ったよりも大きく描かれたぽってりとした燕子花の花は、葉の緑色、金地とのコントラストで、見事に咲き誇っていました。屏風というのは立てる事で、景色の遠近感を生み出すということが、実物を観るとはっきりと認識できます。
気になるのは、下記チラシの色味は青金(青みがかった金)なのに対し、先月号の『芸術新潮』をはじめとする印刷物は赤金(赤みがかった金)が多いこと。私自身の好みは赤金。印刷では赤、青どちらにも転ばすことができますが、実物の燕子花図は意外にも青金に近く、燕子花の花は紫というよりも紺青でした。(記事045参照)
d0009581_7161553.jpg



前記事の地味な存在の高橋松亭と違い、天下の光琳、しかも日曜日(先週)とあって、根津美術館は盛況でした。客層も若い人がちらほら。でも一番若いのはうちの6歳の女の子。そして一度根津に行ってみたかった夫、家族で出かけました。
さて、図録を入手したのは後日の高橋松亭の方です。(どこにもないから貴重なんです)光琳の方は、先月の『芸術新潮』をはじめ、文献なども比較的多いので、この日は実物を観ることで堪能しました。琳派として括られることの多いなか、光琳単独の展覧会は初体験です。
目当ての光琳の唯一の肖像画と言われる、パトロンの『中村内蔵助像』、『八橋蒔絵硯箱』など、こじんまりとした規模ながら、見どころ満載でした。
陶器は弟の乾山との合作、『白綾秋草模様小袖』は、プリント(染めもの)ではなく、光琳の肉筆。そしてこういった作品群が『雁金屋草紙』(ブログ記事109)にさりげなく折り込まれていたのを思い起こし、反芻しながら、光琳により一層の親近感を抱きながらの観賞となりました。

江戸時代以前の美術(美術という言葉は近代以前はなかった)というのは、絵巻物などを除いては、屏風も蒔絵も小袖も、実際に生活の場で使用されるものでした。このような展覧会に来て思うのは、絵師や画工もさることながら、こういった工芸を好んで作らせたパトロン(その時代の権力者)の造詣の深さあってこそと、改めて驚かされることが多々あります。そして私が展覧会へ赴くのが好きなわけは、そんな時代の空気感に触れる醍醐味にあるともいえます。
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by tsukinoha | 2005-11-06 07:29 | 展覧会

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